義父の夜這い、息子の新妻、その豊満な体に触れたくて

人妻・熟年

あらすじ

今夜夜這いをする――息子の新妻である美里さんに、密かに憧れていた。細く長い髪をいつも触りたいと思っていた。白い肌に触れたいと願っていた。だが、そんなことは許されるはずがない。と、頭では分かっていたのだが……。偶然、美里さんの弱みを握ってしまったことで、欲望が暴走を始める。

※約8200文字

始まり

 この日を待っていた。

 坂井俊夫は高鳴る胸の鼓動を抑えながら、そっと寝室のふすまを開けた。自分の寝室ではない。今年27になるひとり息子の蒼太とその新妻、美里さんが枕を共にする部屋だ。

 深夜の1時。

 室内の明かりはすでに落ちていた。だが、空気はピン、と張り詰めている。緊張感が漂っている。

 起きている。美里さんは眠りに就くことができずに、息を潜めている。自分に降りかかろうとしている災いを遠ざけようとして眠ったふりをしている。

 そう確信した。

「美里さん。今日はやっと、ふたりきりになれたな」

 返事はなかったが、息を呑む気配があった。かまわず続けた。

「バカ息子が出張で、家を空けるのを俺は待っていたんだ。美里さん。アンタも同じ思いだと嬉しい」

 やはり返事はない。俊夫は室内に足を踏み入れ、ふすまを閉めた。カーテンの隙間から月明かりがかすかに差し込んできていた。シャンプ-だろうか。甘い香りがそこはかとなく漂っている。

 美里さんが洗髪するところを想像した。濡れた髪の毛先から、したたり落ちるシャワー水が、血管の浮き出た足の甲を叩く。 

「美里さん。起きてるんだろう? この前はびっくりしたよ。まさか旦那というものがありながら、他の男とキスするなんて」

 部屋の中ほど。こんもり膨らんだ布団に向かって俊夫は話しかけた。それは、数日前に目撃した出来事についてだった。

 俊夫はその日、とある居酒屋にいた。

 中小企業ではあったが、部長という社会的立場を捨て、リゾート地でペンション経営に乗り出すという男の送別会だった。

 いわゆる脱サラ。男は夢や希望だけを語り、現実を見ているようには思えなかった。愛想笑いを浮かべるだけのつまらない酒。こんな夢見がちな男の下で働いていたのかと思うと、虚しさが込み上げてきた。

 俊夫は引き続き、ふくらんだ布団に向かって話しかける。

「なあ、美里さん。いくら酔ってたとはいえ、アレはまずいよな。蒼太に知られたら、アンタ、離婚されてしまうよ。蒼太はカタブツだからな」

 つまらない酒が一変したのは、トイレから戻る途中、仲間と歓談する美里さんを見つけた時だった。乾いた心にスーと水が染み込んでくるような感じがした。

 男女15人くらいの一団。みな、同じくらいの年齢だった。同窓会か何かだろうか。あまりに楽しげで、声をかけることを躊躇した。

 美里さんは隣に座る男との距離が近い。肩と肩が触れ合いそうな距離で――いや、実際に触れ合いさせながら、耳元でささやいたり、笑顔を交じり合わせたりしていた。

 その時は結局、声をかけられなかった。俊夫は嫉妬をしていたのだ。彼らは若かった。自分が老人に向かっていることが、切なかった。

 俊夫は話しかける。

「あの時、俺と遭わなかったらアンタ、どうなってた? あの男としけこむつもりだったんじゃないのか?」

 美里さんがあの若くてチャラチャラした男と……。

 キスをしたのは彼女たちが散会した後だった!

 美里さんが店を出た時、俊夫たちの下らない会はまだ続いていた。俊夫はトイレと偽って美里さんの後を追った。

 酒を飲むと同年代はみな、トイレが近い。多少戻るのが遅くなっても誰も気にしない。

 外に出ると、美里さんは若い男に手を引かれ、路地裏に入って行くところだった。ドキドキしながらふたりが消えた路地裏を覗き込むと、

 ――だめ、旦那がいるのに。

 ――いいだろ。学生の頃みたいにさ。な。

 ――あの頃、楽しかったね。懐かしい。

 ――今でもおまえのことを思い出す。

 そんな甘言にまんまと乗せられた美里さんは、その男と唇を重ねた。最初は軽く、やがて激しく。

 興奮した若い男は!

 あろうことか美里さんのたわわな果実をつかんだ!

 手の平に収まりきらない乳房に力を加え、その形を何度も何度も変形させやがった!

 俊夫はその時、怒りに拳を震わせながら、路地が行き止まりであることを確認して踵を返した。そしてふたりを待ち伏せた。偶然遭ったことを装うために。

 ふたりはすぐに路地裏から出てきた。美里さんは俊夫を見て、目を大きく見開いた。そしてつぶやいた。お義父さん……、と。

 俊夫は何も言わず、さげすみの目を美里さんに向けた。

「美里さん、あんたがキスをしたって、あの時、すぐに分かったよ。アンタの口紅は乱れていたし、男の口にも口紅が移っていたからな。なあ、美里さん。俺は息子には言わないよ。アンタが好きなんだよ。離婚して、一緒に暮らせなくなったら寂しい。アンタの手料理が食べられなくなるのは悲しい」

 俊夫は暗い部屋の中を、足を引きずるように歩き出す。

 ザッ、ザッ、と畳をこすらせながら。

 そして布団の前に立つ。美里さんは頭まですっぽり布団をかぶっている。この中に彼女がいる。恋こがれた息子の嫁がこの中にいる。

「なあ、美里さん。一緒の布団に入ってもいいよな?」

 その場にしゃがみ、俊夫は布団の端を少しだけはぐ。温かい空気がもやっ、と広がり、丸まった背中が見えた。右半身を下にして横になっている。身に付けているのは淡い黄色のニットだった。パジャマに着替える前に俊夫の気配を察知して、慌てて布団をかぶったのだろうか。

「美里さん、入るよ」

 宣言して、俊夫は足先から布団の中に体を滑り込ませた。

「だめ、です……」 

 美里さんの可愛らしい声を、やっと聞くことができた。彼女の肩は小刻みに震えていた。

進撃

 それでも逃げたり、抵抗したりはしなかった。猛獣に狙われたか弱い小動物のようにすくみ上がっている。

 美里さんの選択肢は限られていた。俊夫を払いのけるか、息子と離婚するか。

「震えてかわいそうに……」

 本心で思った。俊夫は美里さんの肩にそっと左手を乗せた。肩がビクリと跳ね、小さくなっていた体を一層丸めた。

「お願いです、どうか、それ以上は……」 

 美里さんは離婚を選べない。そんなことは最初から分かっていた。

 この時ばかりはバカ息子に感謝した。

 仕事中毒のつまらない男だが、トップレベルの大学を出て、日本有数のIT企業で働いている。給料は30までに一千万を越えるかもしれない。

 日本の明るくはなさそうな未来を考えれば、簡単に手放すことのできない伴侶である。

 俊夫は美里さんの背中に自らの体を密着させ、腕を回して抱きかかえるようにした。温かくて気持ちのいい背中である。10年前に妻を失って以来、久しく体感したことのない感触。

「心配しなくてもいい。息子には黙っといてやるからな」 

 彼女の耳元でささやいた。ひっ、とかすかな声を漏らし、首をすくめた彼女の髪をかきわけ、細い首を露わにさせた。

 うなじ。うなじ。なんて……愛らしい……。

 親指の腹でなでた。柔らかかった。そこに口をつけた。

「んっ……」

 思わず、という感じでこぼれた彼女の声。気がつけば、俊夫の下半身には熱い血潮がどくどく流れ込んでいた。直接触らなくても分かる。自分でも驚くほど固い。

 

 これで!

 この熱い血潮で!

 美里さんを突き通したい!

 俊夫は下半身を美里さんの背中、というより腰のあたりに押しつけた。

「いやっ!」

 小さな悲鳴を上げた美里さんの口を手の平で軽くふさぐ。唇の感触。温かい吐息。血潮がますます流れ込んでいくばかりである。

 口から離した手を、今度は徐々に下にずらしていく。彼女は腕を組むようにして胸をガードした。仕方がないので、目の前にある耳たぶを口に含んだ。

「はんっ、んん……」

 そのまま耳の穴に舌先を侵入させ、ぬらぬらと動かす。

「ひぃっ!」 

 産毛の感触に興奮した。舌が勝手に動く。穴だけでなく、耳全体をでたらめに舐め回した。

 くちゅくちゅ、くちゃ、といやらしい音を立てながら。

「いや、いやです!」

 美里さんが首を振った拍子に胸のガードが緩んだ。

 俊夫はついに!

 あの若い男に揉まれていた胸をついに!

 ニットのすぐ下が乳房だった。ブラジャーをしていると思ったのにそうではなかった。だから、ふいの柔らかさに心がとろけた。ニットの上からでもすぐに乳首の場所が分かった。

 2度、3度と乳房をソフトに揉んでから、グミのような突起をつまんだ。彼女の全身がビクリと跳ねた。 

 乳首を挟み、転がし、こねくり回す。

 そのたびに美里さんは、

「んっ、あっ、だ……めっ!」

 甘く、くぐもった声を出す。

 彼女の突起はずいぶん固い。

 生で触りたくなる。

加速

 俊夫はニットを乱暴にたくし上げた。

「いやぁっ!」

「大丈夫だから、大丈夫だから。心配しなくていいから」

 なだめながら、乳房をつかんだ。温かい。そして、異様に柔らかい。

 女のおっぱいは、20中盤頃からどんどん柔らかくなっていく。風俗やおっぱいパブで20前の女の乳房を何度かたしなんだことがあるが、あれはだめだ。張りがありすぎる。触り心地はイマイチだ。反発をされているみたいで好きじゃない。

 だが、美里さんの乳房は俊夫の手の動きに合わせて自由に形を変える。天にも昇る触り心地だった。

 揉んだ。何度も揉んだ。強くつかんだり、柔かく包み込んだりしながら左右のふくらみを、乳首の固さを、堪能した。

「んっ、く……」

 我慢しても漏れ出る声が、一番男の欲情をかり立てる。そのことを女は、分かっているのだろうか。

 このままいつまでも揉んでいられたが、右腕を下にしているせいで、しびれてきた。それに乳房を口に含みたかった。

「美里さん、乳首が立ってるな。気持ちいいか?」

「ち、違いますっ! これは――」

 言い終わるか終わらないか、というタイミングで俊夫は、ぐっと美里さんの肩を引き寄せ、仰向けにさせた。

「いゃぁっ!」

 そしてすぐさま馬乗りになった。この段になると暗がりにずいぶん目が慣れていた。目の前で波打つふくらみが2つ。それぞれに備わった乳首は存在を主張するように、ツンと天を向いていた。

「お願いです、もう、許して……ください……」

「許す?」

 違う。これは許すとか許さないの問題ではない。急に怒りが込み上げてきた。こんなに美里さんを求めているのに、そんな言葉を使って欲しくなかった。

「美里さんは、バカ息子を愛してるのか?」

「もちろんです……」

「だったらどうして! あの若い男とキスなんてしたんだ!」

 叫ぶなり、俊夫は美里さんの乳房を両手で思いっきりつかみ、そしてむしゃぶりついた。

「だめぇっ!」

 向かって右側の乳首を舌先で転がした。少し汗の味がした。歯を当てたら、

「はぁんっ!」

 美里さんの体がはじけた。そのまま吸い上げた。

「あっ、いやっ! お願いっ!」

 もう片方の乳房を、左手で闇雲に揉みしだき、人差し指で乳首を転がして、そしてはじいた。

「んあっ、お義父さんっっ!」

 俺を受け入れろ。俊夫は思った。

 そろそろ受け入れて、ふたりで長い夜を楽しもう。そんな思いを込めて、両の乳房を責め続けた。たわんだり、ゆがんだり、指の隙間からこぼれたり、無秩序に形を変える様子を見ている至福。

 しかし、どんなに乳房が魅力的であっても、男にとってそこが最終目的地点になることはない。俊夫は、ある程度ふくらみを堪能した後、右手を美里さんの下半身へと滑らせた。

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