エスカレートする欲望
生唾を飲み込んだ。酒のせいもあるだろうが、口の中がカラカラに乾いていた。
ドレスに手をかけ、すっ、ずっ――胸元をゆっくり降ろしていく。艶めかしい曲線が次第にあらわになる。最後はドレスを一気に下げた。ぶるん、と肌色のヌーブラがが出現した。
はぁ――はぁ――。
自然に息が荒くなる。
俺はヌーブラをはぎ取った。
ぷるん、ぷるっ――。
形のいいおっぱいが現われ、同時に波打つ。
白い。あまりに白い。
白の中心。ツンと上を向いたおっぱいの突起部分。
見るからにコリコリだ。ピンクがかった乳首は、とても美味しそうだった。
「ああ、やべぇ…」
我慢できずに吸い付いた。できるだけ広い部分を口に含めるように大口を開けて。おっぱいと口の隙間から空気が漏れる音がした。
「はぁ…んっ…」
おっぱいを含みながら目だけで様子をうかがったが、目覚めはしなかった。
おっぱいは口の中で異様に柔らかかった。
全身ぐったりしているからだろう。弛緩しきったそれの柔らかさは至高。そして、柔かさの中にあるグミのような突起の感触はさらに尊い。おっぱいに吸い付いたまま、舌先で乳首を弾いた。
「はぁんっ…」
酔いつぶれていても体だけは反応するようだ。アヤが時おり発する甘い声も俺の欲情をかき立てるばかりである。
俺はすでにカチカチの性棒を取りだして、おっぱいにこすりつけた。性棒に押され、おっぱいはくにゅりと形を変える。乳首にもグリグリと押しつけた。
「んっ、むにゃぁ……」
下は黒のストッキングだった。太ももの内側をなで上げる。ナイロン素材の少しザラ、とした触感に胸が躍る。
アヤは甘い声を時おり漏らし続けたが、もはや俺に遠慮はない。
アヤのヒザを立て、ストッキングを雑にヒザ下まで引き下げた。
黒のパンティ。
白い太もも。
そのコントラストがやけに艶めかしい。
このままたっぷり視姦していたかったが、これ以上時間をかけるのは得策ではないだろう。アヤが突然目を覚まさないとも限らない。
俺はパンティもヒザ下まで下ろし、アヤの中心にある赤い亀裂に触れた。
――――っ!!
乾いていると思っていたのに、亀裂からはトロトロの泉があふれていた。指先にからみつくヌメりに心臓が歓喜の悲鳴を上げる。匂いを嗅ぐと、酸味がキツかった。指先で伸ばしてみたら糸を引いた。
再び指を赤い亀裂へ。
クチュクチュかき回すと、泉は後から後から湧き出てくる。
この泉の奥深くまでつかりたい。
ヌメった液体に濡れて赤黒くテカるカチコチの性棒を想像したら、完全に頭が沸騰した。
俺はアヤの亀裂に性棒をあてがい、腰に力を入れた。やや抵抗感があった。
「んっ、くっ…」
アヤは苦悶の表情を浮かべたが、かまわずさらに力を込めた。抵抗を抜けると、ニュルン、と奥まで埋まってしまった。肉の穴に広がるヌメりは温かかった。
「うっ、がぁっ…」
思わず俺も声を出してしまった。さっきの意味ない会話を思い出した。
――エッチの時、声出す方?
――あ、ちょっと
――ちょーうける!
アヤにとって笑えそうにないこの状況。ちょーうける。
俺はピストンを開始した。
「んっ、アァッ!」
アヤの体が弾け、穴の中が肉々しくうごめく。俺の性棒をネットリ包み込み、絞ってくる。
クチュ、ヌチュ。
動かすたびに、いやらしい音が個室に響く。おっぱいが揺れる。右へ左へ、上へ下へ、無秩序に揺れる。
動かしながら、おっぱいを揉んだ。手の動きに合わせて変形するふくらみが目を刺激する。アヤに埋まっている性棒がひときわ大きくなった気がした。
「ハッ、んっ、んっっ!」
起きているんじゃないだろうか。そんな疑念も頭に浮かんだが、アヤからの抵抗は一切ない。俺は一心不乱に腰を振った。
勝手なモノだ。
こんな状況を自ら作り出しておいて、目覚めて騒がれたらどうしよう、という不安が残っていた。
残っていたが、止まらない。
モラルとインモラル。せめぎ合い。性棒と肉の穴。男と女。酒。旧友。キャバ嬢と客。この夜を形成する全部のせめぎ合い。
腰を振る。
何度も振る。
ズシュ、ヌチュ、グチュ。
女性を悦ばせることを意識する必要はない。相手は泥酔しているのだから。己の快感だけを求めて、俺はひたすら振り続けた。
はぁ――はぁ――。
ズシュ、ヌチュ、クチュクチュ――。
亀頭がこすれる。エラがこすれる。性棒全体に至福の刺激が加わる。
継続的な快感が蓄積され、そろそろ爆発の予感が下半身に生まれた。
とくん、とくん、とくんとくんとくん――。
予兆がどんどん増大し、迫り上がってくる。
ピストンを早めた。
ぐちゅ、ぐちゅ、ずしゅ、ぬちゃ。
性棒が肉の穴をかき回す音も大きくなる。
キテる。ああ、やばい――。
俺はアヤの腰をつかみ、最後の一撃を思いっきり奥まで突き刺した。
「ふあッ、アんっ!」
派手にのけぞるアヤの体。白い首ものけぞったのを目にした瞬間、俺の下半身に充満していたマグマが一気にふくれあがり、いきなり爆発した!
「あっ、うわっ、ああ!」
ダムが決壊したように、勢いよく放流が開始された。尿道を通る液体の量も速度もすさまじい。
「んがっ!」
痙攣する俺の体。尻と太ももがつりそうになったが、放流は止まらなかった。
びゃぐ、びゃぐ、びゃぐ――。
とんでもない快感が全身をかけめぐる。俺は最後、さらに奥まで押し込むように突き上げて快感の全てをぶちまけた。
「アァッ!」
アヤの嬌声が響いた。
はあ――はあ――。
すっかり出し切って満足した俺は、性棒を引き抜いた。引き抜くときアヤは小さな声を出したが、すぐにぐったりした。寝息もすぐに始まった。
ほっとして、アヤのパンティとストッキングを慎重に元に戻した。ブラジャーも。黒のドレスも。
呼吸と服を整え俺は座席に戻った。旧友が目覚めていた。つらそうに頭を抱えている。
「そろそろ出ようか。ここ、おまえが持ってくれるんだろ? そう言ったもんな」
「ああ、もちろん。払うよ」
旧友はサイフを取りだし、伝票とクレジットカードを隣のキャバ嬢に渡した。
俺はトイレを振り返った。
アヤが起き出してくる前に早く退店してしまいたかったが、満足感で胸が満たされていた。(おわり)
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